有限会社ワタナベエレクトロニクス

Plug−E 電気自動車四方山話


» 全固体電池

各社より、様々な全固体電池商品が出始めました。 東京モーターショー2019でも、各社からひっそり展示されています。

EVは、色々な電池を使用可能です。電力制御ユニットは異なりますが、色々な単三電池が使われているように、様々なリチウムイオン電池の使い分けが楽しみです。

弊社キールシステムのEVでは、電池配置の自由度が高いので、自分の生活型に合ったEV用電池を選べます。

現在主流のEVシャーシは、電池保護ケースをシャーシが兼ねるため、バッテリー配置の自由度が無く、不要な空間まで頑丈で重くする無駄があります。

全固体電池とは、以下のような特徴を持つ電池です。

全固体電池に共通する特性

・構造や形状が自由。薄型など、柔軟な電池が実現

・小さな層を重ねることで小型・大容量化が可能

・固体なので丈夫。寿命が長くて熱や環境変化に強い

・高速充放電が可能

こちらも参考、https://emira-t.jp/ace/5178/

従来の電池で使われていた液体電解質のほとんどが危険な物質で、液漏れは致命的な事故につながります。

従来の電池はこの「液漏れ」を防ぐために丈夫な容器が必要でした。しかし、全固体電池ではそれが不要になるため、形状の縛りがなくなります。薄くしたり、層を重ねて多重構造を作ったり、

折り曲げることも可能になります。さらに、多少傷がついても電池の性質を失わず、変質もしないので寿命が長く、熱や圧力変化にも強いのでさまざまな環境で利用することが可能です。

多層化によって「小さな電池を大量に詰め込んだ電池」を作れれば、大容量にもかかわらず素早く充電が可能な電池が実現します。

●酸化物系と硫化物系の2種類の全固体電池がある。その用途の違い

・・酸化物系

・強み:安全性が高く長寿命、構造の自由度が高い

・弱み:容量が少なく、用途が限られる

・・硫化物系

・強み:大容量でハイパワー

・弱み:可燃性で危険、技術的な課題が多い

一部の企業は全固体電池量産化のめどをつけました。酸化物系をTDK・FDK・村田製作所、硫化物系の全固体電池を日立造船、トヨタが開発し、各企業、2020年頃量産を始める。

トヨタ殿は電気自動車向けに硫化物系の全固体電池の開発を進め、実用化は2020年代前半を目指しています。

実用化に成功すれば、電気自動車の走行距離は倍以上、充電速度は半分以下になり、価格も数割安くなるとされています。

ガソリン車に対してネックとなっていた走行距離や充電速度が解決され、電気自動車への置き換えが進みます。

» Plug-E 電気自動車四方山話へ戻る