有限会社ワタナベエレクトロニクス

Plug−E 電気自動車四方山話


» フランクフルトモーターショー2017

大量のEVコンセプトカーが出展されていますが、電気自動車は、基本構造が内燃機関のガソリン車と全く違うので、従来のカーデザインの延長線上には、その理想形が無いのですが、まだ方向性が見つからないようです。

ガソリン車では、必須だった大きなラジエーターグリルを取り去った後のデザインをどうするか、各社試行錯誤です。 EVコンセプトカーの写真で一見ラジエーターのように見える各社のEVの部品は、大半が飾りです。

EVでも、電池の冷却、パワーユニットの冷却、モーターの冷却、クーラーのためラジエータは必要ですが、ガソリンの燃焼高熱は発生しないためスポーツカー以外は大型のラジエーターは不要です。 似たようなガソリン車の部品にマフラーがありますが、こちらは、ガソリン車でも、邪魔者扱いでしたので、無くなってよかったという雰囲気があります。

自動車は、嗜好品で消費財なため、デザインの一貫性(Keep Concept)が自社ブランドへのユーザー引き留めに重要となります。ガソリン車のデザインを引きずったEVがフランクフルトモーターショー2017で多いのは、仕方ないことですが残念です。

高級ブランドの伝統を感じながらEVに相応しい形を早く楽しみたい。

各デザイナーに頑張ってもらい、直ぐにお馴染みのメーカーのEVだと判る、個性的な顔が待ち遠しいものです。各社のEVが市販されるまで、あと残り1から2年ですが、しかし盛り上がっていないとはいえ、東京オリンピックの2020年には、各社出揃うそうのも、珍しい偶然です。

2020年オリンピックでは折角ですから、EV,FCVの協賛イベントを実行し、自然エネルギーカー実用化年の記念の祭典にしましょう。

弊社のスポーツカーGWは、EVにも拘わらず、スポーツ走行では各部を冷やすための熱冷媒が必要で、比較的大きな空気取り入れ口が、車両中央に有りますが、これはラジエーターのみならずダウンフォース調整用の装置として、横転時のロールバーとしても活用する設計です。

車両先頭は、側面から見ると楔型で、ヘッドライトは光珠を使用し、最小の投影面積を実現します。衝突時の衝撃吸収用のバンパーについてはデザイン優先とは出来ず、部品としては一番前面投影面積が大きい正面デザインとなっています。 (バンパーの衝撃吸収基準は、対歩行者も含めると各国まちまちで配慮が必要となります)

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